「もし世界が100人の村だったら」を読みながら
ずっと頭の中を巡っていた素敵なフレーズがあります。
その言葉を初めて知ったのはウエストハリウッドのカフェでした。
友人たちと出かけた週末のブランチでマザーテレサの話題になったとき、友人の一人がいつも心に留めておきたいからとボロボロのメモをバックの中から出してくれました。そのメモに書かれていた心を打つ言葉たち…
1997年マザーテレサがこの世を去った後、彼女が最後まで暮らしたインドにある「カルカッタの孤児院の家」を世界中のジャーナリストが訪れました。その家の壁に書かれていた言葉。
「人は不合理で、わからずやで、わがままな存在です。
それでも人を愛しなさい」
この素晴らしいフレーズは、1968年当時19歳でハーバード大学の学生だった一人の青年が、地域の高校の生徒会リーダーたちのために、リーダーとして人として必要だと思われる事がらをまとめた小冊子「リーダーシップの逆説10カ条」の中に記した一節です。
その後、30年の時を経て口伝てや写しやインターネットを通して、本人の知らない間にゆっくりと広まり、世界中で愛されるフレーズとなっていったそうです。
そしてマザーテレサのカルカッタの家で発見されたこの言葉たちは一気に注目を集め、ケントMキース博士の著書「それでもなお、人を愛しなさい - 人生の意味をみつけるための逆説の10カ条」として出版されています。
逆説の10か条
1. 人は不合理で、わからず屋で、わがままな存在です。
それでもなお、人を愛しなさい。
2. 何か良いことをすれば、隠された利己的な動機があるはずだと
人に責められるでしょ う。
それでもなお、良いことをしなさい。
3. 成功すれば、嘘の友だちと本物の敵を得ることになります。
それでもなお、成功しなさい。
4. 今日の善行は明日になれば忘れられてしまうかもしれません。
それでもなお、良いことをしなさい。
5. 正直で素直でいることは、あなたを無防備にするでしょう。
それでもなお、正直で素直なあなたでいなさい。
6. 大きな考えを持つ大きな人物は、小さな考えを持つ小さな人物に
足を引っ張られるでしょう。
それでも大きく考えなさい。
7. 人は弱者に同情はしますが、勝者の後にしかついていかないものです。
それでもなお、弱者のために戦いなさい。
8. 何年もかけて築いたものが一夜にして崩れ去るかもしれません。
それでもなお、築きあげなさい。
9. 本当に助けが必要な人を助けても、その人は手のひらを返すように
あなたを攻撃するかもしれません。
それでも人を助けなさい。
10. 世界のために最善を尽くしたとしても、まだ足りないとひどい仕打ちを
受けるかもしれません。
それでもなお、世界のために最善を尽くしなさい。
この言葉を初めて知ったとき、この素晴らしい10のフレーズに感動しながらも、巡りめぐって伝わったこの言葉に、彼女が心を動かされ、壁に書いたということに深く心を揺さぶられました。
つねに慈愛に満ちた心で平和的でいることによって多くを成し遂げたマザーテレサであっても、悩んで夜眠れなかったり、傷ついて涙を流したり、つねに好意的でない世の中に耐えたり、そしてこの言葉たちに励まされたりしていた、人間マザーテレサを垣間見たような気がしました。
そう思うと彼女の生き方が、さらに美しく愛しく思えて、憧れや尊敬を抱かずにはいられません。
この素敵な言葉たちは、運命を恨んでしまいたくなるほど辛いときも、どんなに理不尽なことにあったときも、傷ついて立ち止まってしまったときも、また自分を信じて凛と顔を上げ、また一歩を踏み出せるように背中を押してくれる、そんな言葉のような気がします。
マザーテレサ、その気高い人生に最高の祝福を…