Berlin

イタリアで通訳をしていた頃、最も頻繁に出張で訪れた国がドイツでした。デュッセルドルフ、フランクフルト、ミュンヘン…そして私がドイツで最も行ってみたかった街の一つがベルリンでした。

 

ブランデンブルグ門やベルリン大聖堂といった美しく豪華な建造物だけでなく、ベルリンの壁に代表されるように数々の歴史の舞台となった街でもあります。ナチや第二次世界大戦後いくつもの国に分断されていた名残はこの街が辿った激動の歴史を事実として淡々と残します。そしてその重みは、ただひたすら全身に重くのしかかり言葉を失います。

教会のような観光地にはご年配の方々が多く、テロのトポグラフィー(ナチス時代のゲシュタポの本部)などの政治的観光地には若者が多かったのが印象的でした。

 

現代ベルリンの街は、アーティストが集まる芸術の街として、クラシックからジャーマンテクノまで音楽があふれる街として世界中に知られています。

 

私が感じたベルリンの印象は虚無感。

「なぜベルリンなのか」という質問をベルリンに滞在していた画家の友人に尋ねてみると「何かをとても埋めたくなる」「街の空虚感が何かを生み出したいと思わせる」という答えが返ってきました。

 

芸術家ミケランジェロや詩人ダンテなど多くの芸術や文化が急速に発展したルネサンスの時代もまたペストが流行し争いが絶えない時代でした。

行き場のない感情を作品に昇華させていく感覚は、ベルリンの芸術家へも通ずるように思います。そしてその感覚こそが、争いによって一度は破壊されたこの街をここまで成長させた原動力となっている気がしてなりません。

 

人々のエネルギーは街のエネルギーとなり、街が集まり国となり、たくさんの国が存在する地球全体のエネルギーとなります。

私たち一人ひとりのエネルギーが、地球全体を癒す原動力となっていけたら…

多くの生物が共存し数々の創造が生み出される美しい地球へと再生する近道となっていくような気がします。

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