[メッセージ]
人と比べず、
可能性にひるまず、
自分をいじめすぎず、
Willを大切に。
[エストレリータ 代表取締役社長 鈴木信之さん]
就職において能力があるのに冷遇されている留学生がいる。それを誰もケアしないなら、私がしようと決意しエストレリータを起業されました。大手企業の人事部長を歴任した人事の目をもって、留学生のサポートに全力を尽くされています。
[インタビュー]
Q. まずエストレリータを起業したきっかけを教えてください。
A. エストレリータ起業のきっかけは、以前勤めていた企業で人事部長として、ロサンゼルスに留学生の採用に行ったときです。そのときに面接した学生がみなとても優秀で感心しました。でも、そのあと留学生たちの日本での就職が気になり連絡をとったところ、多くの学生の就職がうまくいっていないことを聞きました。もともと小さいころから何かで事業を起こしたいと思っていました。そのとき、これが「何か」じゃないかと思ったんです。
能力がある留学生が就職において冷遇されているのに、だれもケアしないなら、私がしよう!と。そのときは人材会社にいたので、そこで新たな事業とすることもできたのですが、大会社には文化があるので、そこでは自分の全力投球ができないのではないかと思いました。一からのスタートでもいいから、全力投球したい、自分の気持ちを全力で形にしたいと思い、独立することにしました。
Q. 確かに今の日本の企業では、留学は現実逃避とみなして、能力を低く見ることは多くありますね。ちなみに、鈴木さんの経歴を見させてもらいましたが、今まで大手の会社の人事部長を歴任されていますよね?お若いのに、凄いと思うのですが?
A. 運よく、いい仕事、いい上司に恵まれたというのはあると思います。
特に2社目のコンサルティング会社の上司には多くのことを教えてもらいました。その方は、買収した会社にコンサルティング会社から社長として出向されていた方だったのですが、私をその会社の人事部長として呼んでくれました。
Q. ちなみにその社長さんからはどのようなことを教えられたのですか?
A. その社長はとてもおおらかな方で、いつも「お前の意見はどうなんだ?」と聞いてくれました。だから、私もうれしくて、社長のために、会社のためになることをしたいと思って多くのことを学びました。仕事後にビジネススクールに通ったり、ほかの企業の人事システムを学ぶために他社の人事部長に会ったり、本当に多くのインプットをしました。たぶん、このころが一番働いたと思います。
Q. 親会社と子会社の人間同士では意見が対立することもあると思うのですが、問題なかったのですか?
A. やっぱり、子会社に乗り込んできた親会社の人間は、子会社の人間からすると侵略者みたいなものですからね。最初は敵対心を持ってしまいます。だから、最初の一年は現場の方と心を通じ合わせようと努力しました。その頃の人事は、現場がトラブっててもさっさと帰ってしまう、そんなイメージを持たれていました。だったら、現場の人間が24時まで残っているなら25時まで残って、一緒に仕事をして、会社のことを考える。誰よりも会社のことを考えている。そうすることで、現場の方とも心を通じさせて仕事ができるようになったと思います。問題やその答えはすべて現場にありますからね。
Q. 確かに現場の意見が大切だとは聞きますが、しかし本当に現場の意見を聞こうと実行に移せる人は少ないですよね。
A. 確かにそうかもしれません。でも考えてください。どんな仕事だって、一人でできることなんてありません。例えば、営業の中には自分こそが会社の売り上げを出していると考えてしまう人がいますが、そうではありません。その売る製品ができるまでには、原料を調達する人がいて、そして作る人がいて、そして製品として整えてくれる人がいる。営業はみんなでつないだ仕事のリレーのバトンをお客さまにつなぐだけです。だから、いつも自分を支えてくれている人、そして自分が支えている人を忘れてはいけません。そう考えたら、自分を支えてくれている人たちの意見を蔑ろにはできないですよ。
Q. キャリアサポートを受けているものとしてとても心強い言葉ですね。
では、今まで会社を立ち上げるまでにさまざまな困難があったと思うのですが、それを聞かせてもらってもいいでしょうか?
- A. 大きく分けて4つの困難がありました。
まず一つ目が、最初にビジネスを作ったときです。自分が作ったセミナーが本当に受け入れられるか、夜も眠れませんでしたね。
蓋を開けてみると、2007年10月に記念すべき一回目のセミナーを開催でき、初月から183人もの方がセミナーを購入してくれました。本当にうれしかった。
でも実は起業した翌月の2007年8月からセミナーを開始するはずでした。忘れもしない2007年7月の最終週。一緒に話を進めていた提携先の社長さんから、「すみません、8月からはスタートできない!」という連絡を受けました。実際にセミナーを売ってくれる現場の支店長さんたちが何もわからなく納得できていなかったことが原因でした。だから、10月までの間、現場の支店長さんたちと話をし、一緒に何度もリハーサルをし、セミナーを作りこみました。そうすることで現場が納得した形で、セミナーをスタートすることができました。
二つ目の困難は、個人でやっていくことの限界です。最初は私一人でセミナーの準備から開催まですべてを行っていました。でもこのままでは、私に何かあった場合、セミナーの受講生たちがきちんとサービスを受けられない。だから、社員を雇うことに決めました。でも、人を雇うというのは、恐怖です。自分の給料はもらわなくても、社員の給料は確保しなければならない。事務所も借りる必要がありました。
三つ目の困難は、社員が辞めることです。エストレリータはベンチャーです。ベンチャーはいつどうなるかわからない。だから、社員全員が社長のような気持ちでやらないといけないと思ってしまい、社員にそれを求めてしまうんです。それについていけない社員が辞めてしまいました。気持ちが折れそうになる瞬間でした。
四つ目は、今です。常に新しいものを作り続けていかなければなりませんからね。
Q. では、これらの困難をどのように乗り越えられたのですか?
A. 乗り越えていないと思います。あがき続けています。
でも、これらのことがなかったら、本当に甘い経営者になっていたと思います。これだけしんどい思いをしているので、慎重に動けるし、リスクをとるときはとる、とても考えて動けていると思います。
Q. 今は全力投球するために走っている最中ですね。
でも、現在の日本には全力投球せず、悩んで動かない人も多いと思います。鈴木さんはそれと違って動けるのはなぜでしょうか?
A. 約束ですかね。もし、留学生が日本に帰ってきたときにエストレリータがなくなっていたら詐欺でしょ。このサポートを信じてお金を払ってくれている人たちを裏切ることはできない! みんなとの約束を破ることはできない。また、この留学生達をサポートし続けると自分に約束している。自分との約束も破るわけにはいかない。
全力投球できない人は自分との約束を破ってしまいます。他人との約束は守れるけど、自分との約束は破ってしまう。だから、いつまでたっても自信がつかない。自分に約束をして、それを守ることが大切です。
Q. では、これから新しいことにチャレンジする人へのメッセージをお願いします。
A. 人と比べず、
可能性にひるまず、
自分をいじめすぎず、
Willを大切に。
他人と比べても仕方ない。成功は普通の椅子取りゲームではありません。成功という椅子は全員分用意されています。だから、あなたのペースであなたの椅子に行けばいい。
できる/できないじゃない。可能性が高い/低いじゃない。可能性が低くても、ゼロじゃなければ、可能ということです。
でも自分をいじめすぎる必要はない。自分に厳しくなりすぎて続けられないなら、一日休んでまたやりはじめたほうが意味はある。それぐらいのゆるさも大切です。
そして、自分のWill、やりたい・したい・なりたいに正直に生きてください。
[感想]
ここには書いていないですが、ほかにもたくさん強い気持ちを聞かせてもらいました。話を聞かせてもらっていると、自分がどれだけ甘いか思い知らされます。自分の覚悟を強められた気分です。今はまだ僕は理想を言ってまだ何もしていません。実行力を発揮し、そして理想を形にしていけるか、それが自分の勝負だと思います。鈴木さんの実行力からそう考えることができました。
本当にありがとうございました。